近年、タブレット端末の普及が進み、電子書籍においても紙書籍と変わらないような見開きページ表示で読書ができるようになってきています。また、電子書籍の配信の数も増えてきており、電子端末上で読書する環境が整ってきました。読書時の眼球運動研究には長い歴史が存在し、様々な研究者が多様な測定方法を用い、有用な結果を報告していますが、電子書籍に着目した研究例は数少ないのが現状です。本研究では、電子書籍を見開き表示させた時の眼球運動を測定し、文庫本を読書した時の眼球運動と比較を行いました。その結果、電子書籍と紙書籍の間においてページめくりの動作に違いが見られ、眼球運動にも違いが見られました。電子書籍では規則的な動き、紙書籍では自由な動きが見られ、このことから紙書籍の読書は、電子書籍に比べ自由度が高く、読者依存であることが考えられます。
参考文献)高比良英朗、石川諒一、菊池慧、山田光穗:電子書籍と紙書籍の見開きページ読書時の眼球運動の比較、電子情報通信学会技術研究報告. IMQ, イメージ・メディア・クオリティ 113(350), 1-6, 2013-12-06
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改ページ時の眼球運動(電子書籍iPad mini) 改ページ時の眼球運動(紙書籍)
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