ポップアウト効果と立体表示の相乗効果を用いた新たなインタフェースの研究

 近年、3次元的なアイコンを使ったカーナビゲーションの操作など、3次元表示を用いたより見やすく操作しやすいヒューマンインタフェースが注目されています。ポップアウトと呼ばれる現象と、立体表示を組み合わせて、見やすく、操作しやすい新たなヒューマンインタフェースを開発する取り組みを紹介します。。
ポップアウト効果:図のようにある対象が他の対象から非常に目立って、ポップアウトして(飛び出して)知覚されること、ある組み合わせの妨害刺激と目標刺激を用いると、意識的に探索するまでもなく、目標刺激が見つかる。

実験の方法

参考文献:
・岡安慎太郎、齋藤光睦、山田光穗:輻輳眼球運動            を用いた立体視によるヒューマンインタフェースの検討、            映像情報メディア学会全国大会、2007
・岡安慎太郎、寺門千春、坂本篤史、山田光穗:視覚探索における2次元・3次元ポップアウトの検討、信学総合大会、2008・
S.Okayasu, C.Terakado, A. Sakamoto, M.Yamada: A Study of the Two-dimensional and/or Three-dimensional Pop-out effects during Visual searching, IMQA2008, Kyoto(2008)

 立体ディスプレイにポップアウトのある図形と視差のついた図形を組み合わせて提示し、被験者は課題の図形を探索するとマウスをクリックします。この様にして、探索が終了するまでの時間とその時の両眼の眼球運動(輻輳眼球運動)を取得します。
 課題は、2次元のポップアウトだけの課題、視差図形だけを探索する課題、これらを別々の図形に付加して、ポップアウトもしくは視差図形を探索する課題とポップアウトと視差を同じ図形に付加して探索する課題を準備しました。
 その結果、ポップアウトと視差を同じ図形に付加することにより,探索時間も短く、正確に課題となった図形を探索できることが分かりました。
 この様な様な結果をもとに、見やすく使いやすいインタフェースの提案に役立てようと、研究を進めています。